2013年3月23日
Susana Villaran市長と、市議会に対するリコール投票は、日曜の夕方4時には開票結果が発表され、Villaran市長は51.3%の支持を得て、市長のリコールは不成立となりました。 一方、市長を会派の長とする市議会の与党Fuerza Social(社会勢力)は22人の議員の内、何と19人が否認され、市長を含む僅か3人の弱小会派に成り下がりました。第二政党のPPC-Unidad Nacionalでも1名の犠牲を出したものの、12名が議席を確保し、諸会派の5人も全員肯定されましたので、与党議員の入れ替えを行う補欠選挙が開催されることになります。
それにしても、今回の投票結果は、公表された数字を見る限り、否認された議員達と肯定された人達の得票が皆50.数%と49.数%と言うギリギリのレベルであり、最も得票差が開いたVillaran市長でも、51.3%対48.7%と、有効投票率約二百万(70.02%)の、正に半々が別の判断を下した訳で、地域別には裕福なリマ中心部が市長支持、貧困層の多い周辺部が反対と言う結果が出ており、富裕層に手厚いとされる市長への評価が明確になった一方、補選の結果如何では厳しい議会運営を強いられる事になりそうです。
不思議なのは、先週もお伝えした通り、昨年末にリコールが提起されて以来、世論調査では一貫して解任支持派が市長支持派を大きく上回っていたにも拘らず、土壇場で薄氷を踏むが如き差ながらも、市長だけが逆転を果たした事で、選挙は水モノと言う事を改めて見せつけられた様な結果であると思われます。
月曜の投票報道で面白かったのは、ウマラ大統領が日曜朝9時に投票の為にSurco(リマの西部地区)の自宅を出かけたものの、DNI(身分証明書)を大統領官邸(リマ旧市街)に忘れたことに気付き、これを取りに行った結果、当初の予定より1時間半も遅れてしまったというもの。(Ollanta Humala se olvidó del DNI y su voto se retrasó más de una hora)
このDNI(Documento Nacional de Identidad)は国民全員が携行を義務付けられているもので、今回の投票では、Nadin Heredia大統領夫人自身が「選挙には必ずDNIを持って出掛けましょう」と言う不正防止キャンペーンを展開していただけに、顔パスを主張する訳には行かなかったようです。
因みに、外国人である我々はDNIの代わりにCE(Carnet de Extranjeria=外国人証明書)と言うカードを持ち歩いていますが、このカードはプラスチックのカードに顔写真が印刷されていて、紫外線に反応する印刷も施されていますが、ペルー人用のDNIは青い紙切れに顔写真が印刷してあるものに、プラスチックシートがラミネートされた見るからに粗末な出来で、この辺りにも外国人に見栄を張るペルー人気質が垣間見得ると言うと、言い過ぎでしょうか?
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左:ペルー人のDNI見本 右:外国人のCE見本
いよいよ来週は聖週間=Semana Santaです。キリストの復活を祝う宗教行事ですが、ここペルーでもベネズエラと同様に肉食を慎み、多くの市民が魚を食することになります。
そこで新聞でも魚料理の楽しみ方に関する紹介記事が多く掲載されることになります。Recetas para disfrutar en Semana Santa(セマナ・サンタを楽しむレシピ)
漁業大国ペルーでも、この時期は魚の値段が吊り上るとのことで、市場やスーパーの魚売り場では、事前の買いだめをする人たちで賑わっています。
昨夜は9時からリマの国立競技場でサッカーの南米予選「ペルー対チリ」が開催され、試合終了間際にペルーが得点し、1-0で宿敵チリを倒しました。かなりレベルの高い試合に見えたのですが、これでも南米9チームの中ではチリが6位、ペルーは7位です。リオデジャネイロへの道のりはまだまだ遠いようですが、街中大変な盛り上がりだったようです。
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