2013年7月6日
今週も毎朝地面が濡れた状態、つまり典型的冬の悪天候が続いたのですが、金曜日の報道では、リマの湿度が100%に達したとのこと。
湿度100%なんてあり得ない!と言う議論もあり、確かに100%=水になると言うことなので、実際には近似値であろうと思われます。
しかし、このニュースを見て調べた結果判った事は、温度によって水蒸気の飽和量が異なるという事。
最近のリマは最低気温13℃程度と報じられていますが、気温15℃で空気1m3が吸収できる水の量は12.8g、一方東京の気温35℃では39.2g。
これでリマの冬の湿度が高いと言われる割に、ジメジメ感が少ない理由が判明しました。
一方、海は大荒れの様子で、今朝の一面には"Olas de 4 metros afectan Chorrillos"(4メートルの高波がチョリージョス海岸を直撃)と言う記事が載っており、リマの漁港でもあるチョリージョスの漁民が高波の所為で壊れた漁船を前に落胆する写真も掲載されています。
ペルーは太平洋に面した国で、海岸線の全長は2,414kmにもなりますが、日本の様な複雑な海岸線の地域は稀で、真っ直ぐな海岸に太平洋の大波がぶつかってくる地形なので、所謂「天然の良港」と言うのがありません。漁港も商業港も工業港もすべて大波と霧などの悪天候に左右されやすい事が、この国の発展の妨げになっている、と感じています。
今朝はもう一つの波のニュースが一面トップを飾っています。国民的アイドル、Nadine Heredia大統領夫人が2016年の大統領選挙への出馬を辞退したというものです。
"Nadine Heredia no postulara en el 2016 a la presidencia"
既に数週間前に大統領自身が夫人の出馬の可能性は無いとするコメントを発表していますが、これは本人が民主主義の原則に則って同じ家族が連続して国政の頂点に立つ事を否定した決断ですので、最近急落気味の大統領支持率が多少回復する事も期待できます。

しかし、国際的にはブラジルやエジプトの陰に隠れて全く報道されなかったものの、今週は毎日大学の自治権確保と、新しく発布された公務員法が、労働条件の改悪に繋がるとして、旧市街で火曜から木曜にかけてデモが行われていました。
今朝の新聞には追加の記事が出ていませんので、自体は沈静化に向かっているものと思われますが、ウマラ政権は、これまで目立った貧困対策を打ち立てておらず、好調な一般経済に乗っかる形で貧困層の不満を他に逸らしてきた感がありますが、南部各地を中心に、公共料金の引き下げ等のポピュリズム政策を打ち立てて支持を取り付けて当選したウマラ氏が、公約を果たしていないとの不満の声も大きくなりつつあり、ここでナディン夫人が次期候補から降りたことで、残りの任期の間に如何に約束を果たすのか?と言った批判のうねりが今後更に大きくなる懸念も孕んでいます。

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