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執筆者の写真Kaz Suzurida

ベネズエラの言葉 Vidrio(ビードリオ)=ガラス 英:glass

2010年10月30日

今週はミスベネズエラの全国選考会が実施され、代表としてミランダ州の歯科医Vanessa Goncalvesさん(24歳)が選ばれました。


この種のコンテストで選ばれる候補としては年齢的に上であるのみならず、現役の歯科医として活躍しているということで、本人も「この世界では新人類"Soy nueva en este mundo"」と語っています。


世界大会でどのような活躍をするか判りませんが、こういう歯医者さんがいる歯科医院なら、歯痛など無くても行って見たいと思う患者(?)も出てくるでしょうから、キューバ人の医師(ベネズエラで働く4万人のキューバの75%が医師との触れ込み!)よりも効果的に政治的支持を得られるでしょうし、昨今流行の海外からのメディカル・ツーリズムにも貢献し、足りない外貨の獲得に寄与するのではないでしょうか?

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一方で反チャベス派の財界トップが貧民街を自動車で走行中に銃を持った集団から襲撃され、怪我をする事件も発生し、9月26日の国政選挙後の混乱が始まろうとしています。


また米国のガラス瓶メーカーOwens Illinois社が大統領によって接収を宣言されました。大統領の発表によると、このメーカーの管理が杜撰で、近隣の環境を破壊しているので、国有化して是正するとしていますが、これまで国有化された会社は例外無く生産効率を落とし、環境面での管理も当然行き届かなくなっており、国有化によってそれが正常化するとは誰も信じていません。

実はこの国有化の背景には、この会社のガラス瓶の7割近くが政府が敵視するPolar社に供給されており、先のAgroIslena社のケース同様、Polarの主要仕入先のコントロールを掌中にすることで、本丸を攻め落とそうとする意図が明白になっています。


ガラスの靴で選ばれたシンデレラのようなミスベネズエラが新たに選出された今週は、新たな接収や攻撃事件が発生し、またチャベス政治を南から支持していたアルゼンチンのNéstor Carlos Kirchner前大統領(Cristina Fernández de Kirchner現大統領の夫君)が突然逝去したことなどで、 政治的状況もガラスのように壊れやすい方向に動き始めたようです。

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