2012年5月19日
今回御紹介するのは気味の悪い話。
カラカスの東近郊地域であるカレネロ地域の海岸で、大量の死んだ魚が発見されたというもの。
「Alfombra de peces muertos amaneció en Carenero (カレネロで早朝見つかった死んだ魚の絨毯)」という見出しで魚の大量死を報じています。
http://www.eluniversal.com/caracas/120515/alfombra-de-peces-muertos-amanecio-en-carenero
当局の発表によりますと、火曜日の朝24トン(水曜の報道では12トン、その後修正)ものイワシ(Sardinasと書いてあります)の大量死が発見され、周辺の住民は悪臭に気を付けるべし、とされています。気を付けようにもどうしようもないのですが。
📷 左水面の白く見えるのがイワシの死骸
この大量死の原因は不明ですが、Ultimas Noticias紙の記事によりますと、こうした現象は10年に一度発生するもので、前回は2002年の5-6月に見られたとのこと。
原因としては、イワシの天敵に追われ、浅い部分に逃げ込んだものの、比較的高い海水温と、不十分な酸素がこうした大量死を招いたのでは?と分析しています。
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カラカス郊外のオーシャン・リゾートHiguerote(イゲロテ)の海岸にも、沢山の死骸が打ち上げられています。
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これで種類が判りますか?
ちなみにPecesはPez(魚)の複数形、辞書によると食用の魚をPescado、食用川魚の複数形がPecesと言う事もあるようです。
実は、これから赴任するペルーの、北部海岸で2月から最近にかけて大量のイルカやペリカンの死骸が打ち上げられて、地元では大変なニュースになっています。
http://mainichi.jp/select/news/20120514k0000e030154000c.html
http://www.asahi.com/international/update/0513/TKY201205130191.html
丁度、2月にこの海岸に出向く用事があったのですが、当時は「漁師が漁に邪魔なイルカを撲殺した」と言われていました。しかし、その数は当時でも多すぎて漁師に出来ることではない、と感じていました。世界的な天候異変が続くなか、海の中も相当様子がおかしくなっているのかも知れません。
一方、先週もお伝えしたLa Planta刑務所の集団脱走・暴動騒ぎですが、木曜日、刑務所内に残っている受刑者がマシンガンを発砲するなどの騒ぎがあり、刑務所の前を通る高速道路が一時通行止めになりました。この発砲で三人が負傷したと報じられていますが、空に向かって大勢の受刑者が銃を発射しており、こうした流れ弾が飛んで来ないことを祈るばかりです。
📷 封鎖された刑務所前の高速道路を警備する装甲車
La Planta刑務所がある場所は、皮肉にもEl Paraiso(英:The Paradise=楽園)という地名で、実際にはEl Infierno en el Paraiso(天国の中の地獄)と言われ、定員300人の監獄に2,500人もの囚人が収容され、内部は無法状態になっていて今回の事件でもハッキリしたように、重火器もふんだんにある様子です。
http://www.el-nacional.com/video/3923/16/Permanece-restringido-el-paso-vehicular-en-alrededores-de-La-Planta.html
装甲車の近くで取材する記者も防弾チョッキを着込み、かなり緊張した表情です。
http://www.eluniversal.com/sucesos/120517/imagenes-de-los-enfrentamientos-en-la-planta
政府系メディア以外は刑務所近くでの取材を禁止されている為、かなり遠くから爆発による煙の映像や機関銃掃射の音のみを拾っています。
http://www.youtube.com/watch?v=3b1wJP4Y9ug
市民がユーチューブに投稿した映像も沢山あります。
金曜日の報道では、刑務所の過密状態を緩和する為に、カラカス郊外のRodeo I刑務所に600人の受刑者を移送した、と報じられ、更に今朝のニュースではLa Planta刑務所を閉鎖、残った1,693人の受刑者も全員移送すると報じています。しかし、このRodeo I刑務所も数カ月前に大規模な所内暴動が発生した場所であり、根本的な解決にはまったく繋がりません。
魚も刑務所も超過密な環境に耐えられなくなって発生した問題です。大統領が健康を回復され、一日も早く問題解決に着手して欲しいと切に願う処であります。
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