2012年1月28日
Bicentenario de El Libertador se quiebra como galleta(エルリベルタドールのビセンテナリオ住宅はビスケットのようにボロボロ)」というもの。カラカス郊外のこの公団住宅では、地盤が緩んで地面や建物に亀裂が生じ、崩壊の危険に曝されているということで、リオデジャネイロでも建物3棟が倒壊する事故が発生しましたが、カラカスにも同様の危険が潜んでいます。今週、日中は降雨は無かったものの、昨夜も雨が降ったので、こうした住宅に住んでいる住民は不安に苛まれながら日々を送っているようです。
昨日もカラカス旧市街中心部で、がけ崩れの危険の為に避難を強いられている住民が住宅の確保を政府に要求してデモを起こし、警察と衝突した、というニュースが出ていました。住宅の確保は、今や政権にとって最重要の命題となっています。
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一方、最近全国の製油所で発生している生産トラブルがいよいよ電気の供給に支障をきたし始める、というニュースが反政府系新聞El Nacionalに掲載されています。
そして、カラカスの電力供給7割を賄うTacoa発電所の写真が掲載されていますので、転載します。こればカラカスの空の玄関であるMaiquetia国際空港の直ぐ近くにある火力発電所で、この機能に支障が出ると、首都カラカスの動きが止まってしまう程の重要な施設ですが、製油所同様にメインテナンスが十分には施されていないため、重油の供給もさることながら運転の機能も完全とは言えない状態です。
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今週のチャベス大統領ですが、隣国コロンビアのサントス大統領と電話で会談し、エネルギー関係の共同投資の促進を軸に、両国関係の改善に向けた積極的な対話を行った、との報道がなされています。
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しかし、同時に大統領の指示で、世界銀行傘下の投資紛争解決国際センター(英語ではInternational Centre for Settlement of Investment Disputes=ICSID、スペイン語でCentro Internacional de Arreglo de Diferencias Relativas a Inversiones=CIADI)からの脱退を表明したことで、海外からの投資を遠ざけることになるとの声も多く上がってきています。
http://web.worldbank.org/WBSITE/EXTERNAL/BANCOMUNDIAL/QUIENESSOMOS/0,,contentMDK:20193455~menuPK:418789~pagePK:64057863~piPK:242674~theSitePK:263702,00.html
今日の言葉galletaは、ベネズエラではもっぱらビスケットやクッキーのことを指す単語ですが、南米の他の地域では混乱やもつれ、渋滞という意味で使う国もあるようです。国政がgalletaのようにならないことを祈るばかりです。
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