2014年8月17日
今週も肌寒い日が続いたサンパウロですが、一方、色々な花が咲いていて街路や公園は華やかな
雰囲気を醸し出しています。特に目を引くのが一見、日本の桜と見紛うこの花。📷 📷 これはIpe Roxo(イペ ホショ)と言って、ブラジルの国の一つ、Ipe(ノウゼンカズラ科の樹木)の 中でも濃いピンク色の花を咲かせる高木です。 ベネズエラでもペルーでも、特徴的な樹木を目にするたびに、地元の人達にその名前を訊くの ですが、今の日本でもそうであるように、花や木の名前を答えられる人は多くなく、聊か欲求 不満気味になっていましたが、このIpeに関しては尋ねた人から即答が得られ、満足しました。 他にIpe Amareloという黄色の花のものや、Ipe Brancoと言う白い花の樹があるようですが、 サンパウロ市内ではこのroxoタイプが最も多くみられます。roxoと言うのは辞書で引く限り 紫や赤紫ですが、どう見てもこの花の色は鮮やかなピンク(rosa)にしか見えません。 何故Ipe Rosadaと呼ばないのか?Rosaはバラの花や木を意味するので、混同を避ける為に 敢えて赤紫と読んでいるのかも知れません。少し穿った見方をすると、永遠のライバル隣国 アルゼンチンの大統領府がCasa Rosadaと呼ばれており、国を象徴する木の名前のイメージを 大切にしたい、と言うことなのかも知れません。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%B5%E3%83%80 ブラジルと言う国名はブラジルボクというマメ科の高木から付けられたとのことで、この樹も街路や 公園の至る所で見られ、特にランの花とよく似た花は、色々な色を付けて道歩きの楽しみを増やして くれています。(正式にはこの樹がブラジルの国樹です。) 📷 📷 しかし、ブラジル国章に描かれている木はタバコ(右側)とコーヒーです。 📷 いずれにしても、ロシア・カナダ・中国・米国に次いで世界5番目の面積(日本の22倍)を持つ ブラジルには本当に多くの種類の動植物がみられます。 さて、今週は日本でも報じられた大きな事故が最大のニュースになりました。 📷 10月の大統領選挙に出馬していた候補で、元ペルナンブコ州知事、Eduardo Campos氏を乗せた 小型機がサンパウロ南の港町Santosの住宅地に墜落し、Campos氏を含む7名の搭乗者全員が 亡くなったもので、大統領選の下馬評で3位の人気となっていた49歳Campos氏の急逝は、選挙の 行方を大きく変えることになる、との評判が立ち始めています。 📷 Campos氏のキャンペーンで副大統領候補であったMarina Silva女史が繰り上げで大統領候補に なる、と言うのがその評判で、2010年の大統領選挙に出馬、現Dilma大統領を苦戦させた実績も あり、Camposへの同情票も集まると、選挙の行方は混とんとしてくるというもの。 そういえば、移民の皆さんが持ち込んだ日本の桜も今が見ごろで、開園60周年を迎えたサンパウロ の人気スポットIbirapuera公園でも、桜の花が楽しめます。 http://www1.folha.uol.com.br/cotidiano/2014/08/1501433-parque-ibirapuera-completa-60-anos-e-ganha-duas-semanas-de-festa.shtml 二か月後に迫った大統領選挙では、誰の頭上にサクラサクことになるのか?今のサンパウロの天気の 様に、移ろいやすい情勢は今後も続く模様です。
Comentarios