2016年2月27日
金曜日の無料新聞METROの一面で「Nova lei aprova prédios mais altos em avenidas」(通りで一番高いビルが新法で承認」との見出しを見つけ、?と思いました。
既にサンパウロには高層ビルが立ち並んでいて、これ以上高いビルが出来ても同と言う事ないだろうに、と言うのが?の理由ですが、他の新聞も含め、木曜日に市議会で審議され、通過した新法の内容を読むと、成る程と思う内容になっていましたのでご紹介します。
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これまでサンパウロでは過密化が進み、高いビルが立ち並んだ結果一カ所に人や車が集中して、渋滞が発生したり緊急車両が通行できない事態が発生、これ以上の過密化が生じないように、これまで様々な規制が出来て、ある程度の秩序を保っていたものです。
以前も書きましたが、サンパウロの交通マナーの良さは南米でもダントツに良く、交差点で信号が変わる前に突っ込んでくるようなケースは余り目にしません。(他のラ米諸国では、これが最大の渋滞発生原因)
パウリスタ大通り沿いの建物の多くは20階前後の高さで、それ以上高い建物はありません。ただ、多くの建物の上に電波塔が追加で載せられていて、この通りを通過するときはラジオの電波が乱れてまともな音が出ない状態です。
また、通りの両脇には広い歩道があって、世界中で一番歩き易い大通り、と勝手に思い込んでいます。
建物によってはこの大通りに面して駐車場の出入り口があるものの、完全に歩行者優先の了解が出来ているので、出入りのクルマに歩行者が妨げられることも皆無です。
と、パウリスタ大通りだけで言えば大した不便は無かったのですが、確かに場所によってはバスやクルマが混みあって年中渋滞が発生しているような場所もあり、また、Ibirapuera公園周辺の高級住宅街では、いつも「住宅エリア・商業施設の建設反対」という看板が掛かっていて、規制を撤廃しようとする動きがあることは気付いていました。それが具現化したのが今回の新法な訳です。
自転車道路を積極的に導入して、自動車による渋滞を長期的視点で緩和しようとするHadad市長の姿勢は個人的に評価していますが、今回の措置も住宅地に新規のバーやレストランを設置できなくなる、といった内容も盛り込まれており、無駄な渋滞緩和に向けてまた一歩踏み込んだのだろう、と前向きに解釈しようと思います。
建物が上に伸びるのは東京でも同じですが、それによってそこに集まるクルマの規制を如何に行うか?が都市計画のポイントですね。
📷 上:Avenida Paulista
ところで、サンパウロに住んでややこしいのは通りの名前がAvenida(大通り)だったりRua(街路)だったり、Alameda(並木道)だったりするのですが、多分、この順番でだんだん細くなる様です。
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