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執筆者の写真Kaz Suzurida

ブラジルの言葉 monotrilho(モノトリリョ)=モノレール 英:monorail 西:monocarril

感染拡大に歯止めがかからない新型コロナことCovid-19ですが、パラグアイの隣国ブラジルが世界でも最も深刻な状況に陥っていることは周知の事実となっていますが、今日はそのニュースから。

ブラジルで最も感染拡大が激しいサンパウロ近郊のSapopemba地区の厳しい現状を報じるFolha紙電子版。

Vacinação de idoso é menor na periferia de São Paulo「サンパウロ郊外では高齢者層へのワクチン接種は遅れ気味」というタイトルで、感染最多のサンパウロ州の中でも、この地域は医療支援体制も未整備で死者の数も多く、多くの高齢者が取り残されているという趣旨の記事。

この、サンパウロMetro15号線、2014年の開業と書いてありますので、住んでいた当時(2014-16年)には運営していた様ですが、普段出向かないエリアなので見落としていました。

南米の公共交通は、一般的にはバスが主流で、ブラジルには3連結の超長尺バスも走っていて、乗り物ファンには見逃せませんが、他にもこんなユニークな乗り物があります。


以前もお伝えしたリオやコロンビアのメデジン、ボリビアのラパス、ベネズエラのカラカスではロープウェイ=MetroCableが公共の足。

いまや世界でも最も多くのMetroCable路線を持つボリビア・ラパスの映像を日本語でどうぞ。

アルゼンチンのブエノスアイレス地下鉄や、ペルーのリマ高架鉄道では日本の地下鉄の中古車両が使われているのは有名です。

しかし、ユニークさにおいて負けていないのがベネズエラ・カラカスの牽引式車輌を使ったモノレール風交通機関Cabletren。

欧米の大空港ではお馴染みの乗り物ですが、街中を走る姿は優美さを感じさせます。カラカスに住んでいた頃、建設の様子を見ながら「こんな細い橋脚で大丈夫かな」と不安を感じていましたが、車輌自体が駆動系を持たず、基地で引っ張る方式なので、重さがかからず比較的安価なコストで建設できるようです。とは言え、カラカス以外ではこのシステムが導入されているところは見た事が無いのが現状です。


公共交通網の整備は中南米に限らず、中心国の共通課題ですが、ゴチャゴチャの道路網を活かしながら如何にスッキリした交通システムを導入するか?は各国の大きな課題。アスンシオンにおいては、ブラジルやコロンビア・ペルーなどで導入されているバス専用レーンの整備を進めていましたが、途中で資金切れになって頓挫。

しかし、アフターコロナの中南米では、こうした公共交通の整備再開が大きな投資の対象になることは確実と思われます。


そのコロナ感染ですが、ブラジルでは今週木曜日に一日当たりの死亡者が4249人となって過去最多を記録しました。

一方、パラグアイは昨年3月からの累計死亡者数が4749人、ブラジルの一日分という感じであるものの、いままでもお伝えしてきた通り、病院は逼迫状態にあり、予断は許せない状況に変わりはありません。


開放され続けているブラジルとの国境から多くの人達が流入しているとの批判もあって、今週7日から新たにブラジルからの来訪者は到着後7日間は外出を禁じられることになりました。

世界の国境が封鎖を解いて、色々な乗り物での行き来が出来るようになる日を鶴首して待つ日が当分続きそうです。

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