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執筆者の写真Kaz Suzurida

パラグアイの言葉 sequía(セキア)=旱魃 英:drought 葡:seca

2017年6月25日

最近日本で山菜採りの人達が熊の被害に遭ったという報道があり、米国でもなんとフロリダのディズニーワールドで二歳の男の子がワニに襲われ溺死するという悲しいニュースが流れました。

一方、パラグアイではボリビアからパラグアイに流れるピルコマヨ河が旱魃で干上がってしまい、ワニをはじめとする多くの生物の大量死が毎日のニュースとなっています。

パラグアイ側の報道では、単にピルコマヨ河の環境破壊問題、と報じられていて、原因に関する言及は未だ多くありません。

一方、ボリビア側では国内問題ではなく、外国からの報道として、パラグアイが19年ぶりの旱魃に非常事態宣言を発したと報じています。

アルゼンチンでも本件は大きく取り上げられています。

今年の南米南部は例年にない寒さに見舞われており、アスンシオンでも先週は毎朝4℃~7℃という非常に肌寒い日が続きました。ただ、天気が良かったので日中は20℃近くになって、あまり厳しい寒さを感じることは無かったのですが、先週ご紹介した南部エンカルナシオン近くと東部イグアス地域の日系農協を訪問した際に、殆どのトウモロコシが霜害で立ち枯れしている様を観て驚きました。

トウモロコシはブラジルやパラグアイでは大豆の裏作として2-3月から7-8月にかけて作られるのですが、同じく大豆の裏作物である小麦と比べて寒さに弱く、霜が降りると死滅してしまいます。

実際、茶色く変色したトウモロコシの隣で小麦が青々と育っている様子が極めて印象的でした。

📷

左が小麦、右がトウモロコシ

旱魃も霜害も自然現象なので、対策の立て様がないことではありますが、地球温暖化を加速しているのが我々の便利な生活であるとすると、少しの寒さも我慢して暖房を使わないように、と考えさせられた一週間でした。


ところで、今回の旱魃で大量死したワニのことをパラグアイではYacarés(ジャカレ)と呼んでいました。

アルゼンチンの報道はcaimánとかcocodrilosとなっています。ブラジルでJacarésと呼ばれていたワニ、南米域内でも色々な呼称があるようです。これは必ずしもカイマン・アリゲーター・クロコダイルという種類の違いに起因する違いではなさそうであること、付け加えます。

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