パラグアイは面積(40.7㎢)では世界第58位(日本は60位)、南米の中でも第9位の比較的小さな国ですが、
大豆の生産量ではブラジル・アメリカ・アルゼンチン・中国・インドに次ぐ世界第6位、輸出量では第4位に位置する大生産国です。
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1606/spe1_01.html しかも、その生産量は年々増え続けており、今年は二年ぶりに1千万トンを超す見通しとなっています。
この表は左が蒔いた種の量・真ん中が生産量・右が生産効率となっています。
これは蒔いた種の重さに対する収穫量の比率ですが、栽培面積に対する収量でも効率の高いカテゴリーに含まれます。
しかし、3万hg/ha(1ヘクタール当たり3トン)近い収量をあげるブラジルやアルゼンチンに比べると、パラグアイの数値は24,108hg/ha(1ha当り2.4トン)と劣後しています。これは元々の地力の違いもあるものの、栽培技術を上げることで更に改善することは可能と考えられます。
単に農薬や化学肥料を多用するだけでなく、土壌に有機物を投入することも有効な土壌改良の方法であり、パラグアイの生産性を上げるためには更なる努力が必要になると思います。
パラグアイの農産物は大豆だけでなく、小麦・トウモロコシ・コメ等の穀物、胡麻・チア等の雑穀、牛肉や豚・鶏肉などの肉類、各種野菜や果物と食料増産の可能性はまだまだあります。
日本は永年に亘って狭い耕地から如何に高い生産性を挙げるか?という点において色々な技術を磨いてきました。
コロナ禍によるサプライチェーンの分断や蝗害によって世界的に食糧不足が懸念されている今こそ、日本とパラグアイの更なる関係強化が求められています。
ところで、その新型コロナですが、感染の拡大は止まらず、本日現在は感染者数が33,015人(先週比+5,691人)、死者636人(同+122人)を数えており、パラグアイ政府は地域別に管理する外出規制を多くの地域で2週間延長し、10月4日まで適用することにしました。
という事で、国境の封鎖を続き、航空機の定期便の運航もまだ暫く行われない見込みです。
こうした行動規制が世界的に生産性を大幅に落としていることは周知のとおり、新型コロナと共存する方向で、一日も早く日常を回復し、農業以外の生産性も高められるようになることを切望します。
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