新型コロナで学校が閉鎖されていた期間、日本の牛乳消費が大幅に低下したというニュースを昨年の半ば以降何度も目にしました。
一方、今日のLa Nacion紙によりますと、2020年のパラグアイにおける牛乳の消費は増加傾向にあったとのこと。
3月に外出規制が敷かれた当初は、日本と同様に消費の落ち込みがあったものの、その後は家庭用の消費等が持ち直して、結果的には国民一人当たりの消費量が135㎏という高水準に至って業界としては良好な結果となったそうです。
↑パラグアイで販売されている生乳の多くはプラスチックの袋に入って販売されています。紙製函入りが常識の日本人にとっては非常に変な包装ですが、実はカナダや中南米各国で一般的な形態です。長期保存用のロングライフ牛乳は函に入っており、物流コールドチェーンが発達していない地方向けには重宝されますが、味が良くないので普段使いには好まれません。
生乳の1ℓ袋の値段はGs.3,500~4,000、日本円では50~60円といったところで、かなり安いイメージ。
世界各国の一人当たり消費量は以下のサイトで確認できますが、牛乳の消費量は欧州がダントツで、一人年間200ℓ近いイメージ、米国も250㎏とハイレベルですが、南米も150㎏前後で相当な高水準です。
この統計ではパラグアイは71㎏で、日本の59㎏ほどは低くないものの、世界では中くらいの位置づけとされています。しかし、ベネズエラ・ペルー・ブラジルと暮らしてきた実感としては、生乳だけでなくチーズやバター等の消費量も含めると、パラグアイの乳製品は消費量も質もレベルはかなり高い印象です。
一人当たりGDPが豊かさの指標とされることに違和感を唱え続けてきましたが、恐らく乳製品の消費量で図ると生活の豊かさが見えてくるように思います。
因みにこちらのデータでは日本は韓国よりも少ないことになっています。
今日の言葉láctea,oは、形容詞なのでくっつく名詞が男性か女性かで語尾がoとaに変化します。見出しがindustria(産業)という女性名詞だったのでタイトルもlácteaとなりました。御注意ください。
アレグアというアスンシオン近郊の町が歴史的な建物を改築することで人気の観光スポットになったという記事も今日のおすすめ。コロナ禍にあって海外旅行が出来なかった夏の行楽地としてアスンシオン近郊が見直されている点は、近場を見直そうという世界の風潮と一致しています。
今日のアスンシオンは曇り空に覆われ、真夏とは思えない涼しい気温です。
最近の雨でパラグアイ川の水位も上昇していますが、まだ安全な航行レベルには達していません。しかし、昨夜降った雨でコンセプシオン市では冠水も発生した様です。これから雨の時期になりますが、空模様にも気が抜けない日々が続きそうなパラグアイです。
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