7月になっても新型コロナの感染は世界的に収束することなく続いていますが、パラグアイでも今日現在2385人の感染者 (先週比+443人) と20人の死者 (+5人) という厳しい事態が続いています。外出禁止を再導入すべきとの声も上がっている一方、これ以上経済を止めると財政支出もこれまで以上に厳しくなるとの観点から、そうした事態までには至っていないものの、市民のウィルスに対する懸念は大きく、6月に再開したレストランやショッピングセンター等のビジネスも人々の自粛で閑古鳥が鳴いている状態です。
一方今週は寒い日が続いて、冬らしい一週間でした。今朝は久々に20℃を超える気温となったものの、来週は朝10℃以下日中の最高気温も20℃以下の日が続きそうなアスンシオンの天気予報です。
この時期の名物として街頭に出回るのがFrutilla=苺です。アスンシオン近郊のAreguáでは毎年この時期に苺祭り=Expo Frutillaが開かれて大勢の観光客でにぎわうのですが、残念ながら今年は中止。昨年のニュース映像をご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=-YjZBynYm2k
パラグアイの苺は日本の様な品種改良を施されたものではなく、甘さよりも酸味が際立つものですが、昔の味を知っている我々の年代には懐かしい季節の風物詩と言えます。
frutillaという単語はfruta=果物の小さいの、という意味ですが、パラグアイやアルゼンチンではこの様に呼ばれていて、ベネズエラで覚えたfresa(フレサ)では通じないことがあります。
今日のUltima Hola紙電子版には、このfrutillaを自宅の庭で栽培してデリバリー販売することで、厳しいコロナでの経済環境を乗り切ろうとしている若者の行動が記事になっています。
https://www.ultimahora.com/guaireno-hace-delivery-frutilla-cosechada-su-huerta-n2893500.html
自宅の10mx40mの庭で昨年は200㎏の苺を栽培、今年はこれを600㎏に増やす意気込みとのことで、出来た苺は注文に応じてバイクで配達、1㎏あたりGs.25,000で販売するとのこと。
ブラジルやアルゼンチン通貨に連れて対ドルで安値を付けているグアラニですが、今日現在約Gs.6,700/US$ですから、苺の値段はおよそ3.7ドル=400円。
600㎏収穫・販売できると24万円の収入になりますから、彼が住むGuaira県ではそこそこの収入になる訳です。
そもそも、10mx40m=400㎡=121坪の庭があるって時点で、日本では無理な相談ということになりますが、小農家=20ヘクタール以下の土地しか(‼)持たない貧しい農家と定義されるパラグアイですから、土地に関しては本当に贅沢なものです。
いずれにしても、コロナ自粛で消費が落ち込んでいるのはパラグアイも同じですが、食のサプライチェーンが壊れて困るのは消費者であり、出来た作物を消費に回すためのこうした工夫はパラグアイの各地で拡大しています。
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YouTube 動画 Arrancó la expo frutilla en Areguá をプレビュー
Arrancó la expo frutilla en Areguá
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