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執筆者の写真Kaz Suzurida

パラグアイの言葉 combustible(コンブスティブレ)=燃料 英:fuel 葡:combustível

2018年1月13日

今週は皇居での歌会始めで眞子内親王殿下が一昨年のパラグアイご訪問を歌にされました。日本でパラグアイが報道される機会は少ないので、大変有難いことです。

また、AFP通信がアスンシオン郊外で観られるオオオニバスの記事を配信してくれました。ブラジルのマナウスでアマゾン観光船で観に行きましたが、身近な場所で観られるなんて、感激です!

ところで、2%のインフレ目標が達成できず、逆にマイナス金利で多くの銀行が経営危機に瀕している日本とは異なり、南米諸国では物価上昇は一般的出来事で、銀行は最も儲かっている産業です。これが今日のお題。しかし、銀行ではなく燃料。

今週は原油市況の高騰を受けて、燃料代の値上げが発表されました。 http://www.paraguay.com/nacionales/decretan-los-nuevos-precios-del-combustible-y-el-pasaje-172849 これにより、ディーゼル燃料は10.5%値上がりして1リットル当たりGs.4,630(約84セント=94円)に、ガソリン(オクタン価 92)がGs.5,060(約92セント=103円)になりました。更に、これを受けてバス代も15日からエアコン無Gs.2,000→2,200 (40セント=45円)、エアコン付Gs.3,300→3,600 (65セント=73円)に値上がりし、トラック運賃が上がるので食料品等の諸物価も応分の値上がりとなることが予想されています。 📷 最大手BR(Barcos & Rodados社)のスタンド バス代の10%値上げは庶民の動きに直接関係しますし、物価の上昇幅も今回は大きそう。早速政府は最低賃金の値上げに踏み切る動きを見せて4月の大統領選挙への影響を最小に姿勢を示しています。 パラグアイの給油所でクルマに燃料を入れる際に戸惑うのがオクタン価。通常アスンシオン市内では85・92・96の三種類のガソリンとタイプI・IIIの二種類のディーゼルがあって、どれを入れるのか悩みます。 日本ではレギュラー86・ハイオク96ということですが、米国ではレギュラー87・ハイオク93と言うことが多く、三種類もあるパラグアイのガソリンは混乱のもと。しかも新価格で85がGs.3,990(73セント=81円)・92がGs.5,060(92セント=103円)・96がGs.5,890(107セント=120円)と価格差も大きいのでレギュラーを入れたくなるのが人情ですが、レギュラーは質が悪いので入れない方が無難との意見もあり悩みます。 さて、こうした調査をしていたら、世界各国の燃料代の比較サイトを見つけました。(パラグアイの価格は値上げ折込済み?) http://es.globalpetrolprices.com/gasoline_prices/ http://es.globalpetrolprices.com/diesel_prices/ ガソリンもディーゼルもベネズエラは殆ど無料に近い値段。 中東の各産油国でも50セント前後で販売しているので、燃料代だけでも膨大な補助金をバラ撒くベネズエラ経済が疲弊する理由が納得頂けるでしょう。 南米では他の産油国エクアドルがガソリン39セント、ディーゼル27セントと中東より安い値段で提供していますが、コロンビアは82セントと76セント、ペルーは107セントと91セント、ブラジルは129セントと104セントでシッカリ原価に運賃等の手数料を乗せて政府負担を抑えています。それに比べて先週行ったボリビアは内陸の非産油国(ガスは少し出ます)なのに、ガソリンもディーゼルも54セント、社会主義国とは言え、頑張り過ぎです。 アスンシオン市内で沢山見かけるアルゼンチンナンバーの車も、彼の地の燃料代が124セント110セントであることを知ると、何故こっちに来るのかも理解できます。 バブル期以前は日本でも如何にインフレを抑えるか?というのが政府の最大の仕事だった様に記憶しますが、長期的なデフレと共に相対的な地位低下が続く祖国の将来が心配な年明けです。 それよりも近々発生するパラグアイでのインフレに対する防衛策を考えなければ...。 それから、先週のボリビア御紹介で、各国の場所が判らないとのご指摘がありましたので、南米地図を添付します。広大な南米大陸は何処に行くにもそれなりの燃料が必要です。 📷

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