いよいよ2021年も最終四半期の10月を迎えました。
今日10月3日から、パラグアイではサマータイムが適用され、時計を1時間進めて、日本との時差は12時間になりました。
日本人は1月1日に雑煮を食べて正月を祝いますが、パラグアイでは10月1日にJopará(或いはYopará ジョパラ)という煮込み料理を大量に作って振舞う習慣があります。
このJopará、沢山つくることに意義があるようで、この日はフェイスブックやインスタグラムにも数多くの自家製Joparáを自慢する写真が掲載されていました。
以前もコロナの行動制限によって多くの人達が日々の食事に困る事情となった際に多くの人達が社会鍋の奉仕活動を行って困窮した人達を救済する活動を行ったという情報をお伝えしましたが、Joparáもそうした社会奉仕活動の伝統の一つであると考えられます。
そもそも、こういう料理を作る大鍋が至る所で見られるというのも、相互扶助精神の強い南米ならでは、という印象を持ちますが、こんな風習は世界中に広まっても良いように思いますし、パラグアイの良き伝統としてこれからも続いてゆく事を期待します。
ところで、今週水曜日は前半議会による土地の不法侵入阻止決議に反対した原住民による抗議運動で、国会周辺で複数のクルマが放火されるなど、キナ臭い動きで渋滞が発生しました。
金曜日には学校の先生たちが待遇の改善を要求してデモを行い、騒然とした雰囲気となったようです。
公立学校はいよいよ週明けに再開の運びとなったようですが、教員組合の抗議行動が続くと宙ぶらりんな状態が継続するという懸念もあるようです。
10月1日、ベネズエラでは通貨が六桁=100万分の一になるデノミが実行されました。
これは以前もお伝えしましたが、南米で一番豊かだった国が、政治の混乱によって世界でも類を見ない貧しい国に成り下がった事を象徴する事例です。
今や国民の76%が極貧レベルに陥っているという悲しいニュースも報じられました。
良い文化を継承する為には、原住民の生活を保護する事や、教育の中心となる教員の待遇をシッカリと保証するのが政府の重要な仕事であると思います。
土地の不法占拠問題は、先住民の視点からすると、もともと彼らが居住していた土地を後から来た西洋人が勝手に国を作って所有権を主張した、ということのようですし、教員の待遇についても雇用者である国や自治体の予算との絡みもありますので、一概に誰が良い悪いという話にはなりませんが、豊富な資源を持つ国が利権をめぐる争いの結果、極貧の国に成り下がる現実も南米にはありますが、こうした事例は世界中の国々が他山の石として自国制度の改良の為に学習して貰いたいと考えます。
Comments