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執筆者の写真Kaz Suzurida

アルゼンチンの言葉 errante(エランテ)=放浪・徘徊 英:wandering 葡:vagando

遅れ馳せながら新年あけましておめでとうございます。

年末休暇で帰省した次男と家内を乗せて12月29日にアスンシオンを出発し、陸路アルゼンチン→ボリビア→パラグアイ(チャコ)と3,500㎞を走破して無事に帰ってきました。


昨年末から日本ラテンアメリカ協会のホームページに南米南部徘徊レポートというエッセイを寄稿していますが、今回は正に南米南部を徘徊してきました。自家用車でこのルートを周った日本人はそう多くないと思いますので、新年早々の言葉には放浪や徘徊を意味するerranteを選びました。


合計7泊に及んだ自動車旅行のすべてを一回でお知らせするのは困難ですので、二回に分けてご報告します。


先ずは初日のルート。


29日は朝7時に自宅を出発、途中で次男や家内と運転を交代しながらSalta近郊のChicoanaに夕方7時に到着しました。

地図でもお分かりの通り、1200㎞近い距離でしたが、驚いたことに途中何カ所か警察の検問はあったものの、パラグアイではお馴染みの国道の料金徴収が全く無く、これが国家財政を破綻させる一つの要因と気付きました。


超田舎の村にも信号が付いていて、殆どクルマは通っていないのに一分以上待たされました。


 人口53万人、アルゼンチン第六の都市である Salta周辺には立派な環状高速道路が出来上がっているのにこれも無料。  

半日かけて到着したChicoanaは人口8千人の村ですが、1576年以来400年以上の歴史を感じさせる建物と、素朴な村人の雰囲気が大都会アスンシオンの喧騒(笑)から逃避するには最適のノンビリ感。

30日は日帰りでワインの里、Cafayateを訪問。南米のワイナリーはベネズエラ・ペルー・チリ・ウルグアイや同じアルゼンチンのコルドバ等で色々と訪問したのですが、この日はワイナリー見学に至る前に通った南米のグランドキャニオンことカファシャテCafayate渓谷の景観は驚きの連続。30年以上前に本場のグランドキャニオンにも行きましたが、感動の大きさは今回の方が上でした。



Cafayate渓谷は長い渓谷を1時間以上クルマで走るので、観察ポイントが沢山あって本家グランドキャニオンよりも情報量が多く感じました。


CafayateはMendozaに次ぐワイン産地として人気急上昇のSalta地区の中でも注目される新産地です。

3日目はChicoanaの農場見学を行い、ワイン用ブドウだけでなく、大面積で栽培されているタバコ農場を視察。この地域で食されているナスとタバコの相関関係(タバコはナス科の植物)を確認。タバコは試していませんが、ナスの料理は絶品でした。

午後はSalta市内を視察しましたが、Saltaの街(1582年創建)よりChicoana(同1577年)の方が街として古いことを知り驚きました。

Salta市内のホテルで年明けを迎え、深夜の花火を鑑賞。南米は夜中のカウントダウン後周辺の人達と新年の挨拶を交わし、あちこちで打ち上げられる花火を観ながらブドウを食べるのが一般的習慣。ホテルの年末ディナーでもブドウが振舞われ、アルゼンチンでの初年越しを体験。


4日目は朝サルタを出発して小型ウユニ塩湖とも言えるSalinas Grandesへ。途中4,170mの峠越えもあってスリリングな経験でしたが、標高約3,500m真っ白な塩湖の景色も雄大そのもので、かつて訪問したチリのアタカマ塩地の茶色い殺風景な景色と比べ、白い台地と白い雲に感激した次第です。




と、今回は写真と地図を多用して、情報量が多くなりすぎていますので、5日目以降のボリビア編は次回のお楽しみとさせて頂きます。


今年も皆さまにとって良い年となりますように!

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