2010年9月4日
雨季もいよいよ終わりつつある感じで、降雨は少しづつ減ってきているように感じ られた今週のカラカスでしたが、地域によっては依然として集中豪雨の被害が発生してい ます。 今朝の新聞では政府系も反政府系も一面で各地の豪雨被害の模様を報じています。 http://static.eluniversal.com/pdf/primeraPlana.pdf 「Lluvias causaron inundaciones y daños en Aragua Carabobo y Zulia(アラグ ア・カラボボ・スーリア各州で洪水被害」(El Universal)という見出しですが、首都カラカスを擁するミランダ州でも150家族が家を流され、300家族が浸水被害を受けたと報じています。 ベネズエラに電力不足をもたらした元凶とされた雨不足から一転して、また大量降雨による激甚被害が問題になっている訳ですが、水不足による発電能力低下を指摘されたGuriダムの水位は最高水位である271m(標高)にほぼ達したことも今週確認され、既にダムの放水も始まったようですが、本当の原因である火力発電能力の低下や、送電システムの補修が出来ておらず、全国各地で依然として深刻な停電が頻発しています。 一方、政治的話題を避けようとしても中々避けて通れないのが今のベネズエラ。 今週は政府からの農地接収(expropiacion)に抗議して昨年7月からハンガーストライキを行っていたボリーバル州の農夫Franklin Brito氏がカラカスの軍病院で8月30日夜亡くなりました。享年49歳。 Brito氏の闘争は2004年に最初の農地接収に抗議してハンストを決行、このときは自らの左小指を切り落として抗議の意思を表明したときから始まりました。 その後も政府との論争を続け、昨年12月には政府側が接収措置を無効とする判断を示し、一旦は和解したものの、措置が実行されないことに抗議してストを再開、今週亡くなったときの体重は僅か35kgだったとのことです。 今週の反政府系の新聞紙面はこのBrito氏死去のニュースで持ちきりでした。更に今日土曜日の一面トップ(El Universal紙)は「Huelga de reos seguirá "hasta que cesen los maltratos" =囚人の(ハンガー)ストライキは虐待が止むまで続く」として、地方の刑務所での処遇改善を求めてBrito氏のようなハンストを開始したことが報じられており、今後もハンストの動きは広まる可能性を示しています。 暗いイメージのニュースばかり取り上げているようですが、一方で、潤沢な降雨のお陰でカラカスの憩いの場の一つ、Parque Los Chorros(ロス チョロス公園)では滝の水量が増えて大勢の市民が緑陰と水しぶきを楽しんでいるという記事も掲載されています。(以下は公園の写真) http://www.google.co.jp/images?hl=ja&rlz=1T4SKPB_jaVE392PE393&q=parque+los+chor
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