2014年9月14日
今週のサンパウロは冬場としては記録的な暑さに見舞われました。
測候所の記録では、水曜日午後3時の気温が31.2℃、湿度が19%で、この冬最高の気温と最低の湿度であったとのこと。その後も晴天が続いていて、金曜・土曜は少し気温は下がったものの、今日日曜も晴天で、これから暑くなりそうです。
冬と言っても、ブラジルには日本の様な明確な春夏秋冬の季節の区別がある訳ではなく、暦の上で9月23日を春の初めの日、としており、その意味では今は晩冬と言う括りになると言うことです。
暑いと言っても、日本の様に高い湿度を記録する訳でなく、むしろ19%と極めて低湿度なので、不快感は無く、日陰に居さえすれば快適なのですが、問題は晴天続きによる降雨量の不足です。
この異常に乾燥した空気の所為で火災も起きやすくなっており、先週日曜夜にサンパウロ市南部の貧民街で火災が発生、600戸以上を消失し、2000人以上の住民が家を失いました。
また、以前から問題視されていた水不足ですが、雨が降らない為に事態は益々深刻になっているようです。今朝のFolha紙の一面見出しは水の浪費が続いている、と警告していますが、市民の危機感はあまり高くないようにも思われます。
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と、書いていて気付いたのですが、Folha紙、他紙に先駆けてデジタル版の有料化に踏み切った模様。
今までは、ホームページ見出しから、詳細記事まで行けたのですが、記事の見出しをクリックすると有料サービスへの案内ページに飛んで、ログインしないと先に進めない仕組みになりました。
日本でも新聞社のサイトは有料部分と無料部分に分かれていますが、Folha紙の場合は全ての記事を有料とする方針の様で、どの記事をクリックしてもログインしないと先に進めないようになりました。
(有料登録しようとしても、何故か進めないので、今後も紙版に頼ることになりそうです。)
今日の言葉、quenteですが、está quente hoje(今日は暑い)と言うように使われる他、água quente(熱湯)と言うように、英語のhotと同様の使われ方がします。スペイン語では暑いと言うのはhace calor(直訳すると暑さを作る)、熱湯はagua calienteと言うような使い分けがあったのですが、こういう微妙な違いに戸惑う場面が続きます。
火事と言えば、8月28日の国内のサッカーの試合で相手チームの黒人キーパーに人種差別用語を浴びせかける場面がテレビで放映され、瞬く間に社会問題として大炎上し職を失うことになった女性の家が金曜日放火の被害に遭ったとのこと。近隣の住民が気付いて鎮火し、小火で済んだようですが、マスコミとネットで問題が起こると、あっという間に沸騰する傾向は、日本と似ていると言うか、ネット時代の困った部分なのでしょう。
ブラジル初の黒人大統領候補Marina Silvaさんは、8月末の勢いに若干陰りが見えてきて、今は現職のDilma大統領が盛り返していると報じられていますが、ユニークなのは米国の2008年の選挙のような人種に関するコメントは一切表面化されていないこと。この辺に上述の問題発言で炎上した差別問題と同根の繊細さが感じられると言えるかも知れません。
ともかく熱い選挙戦は第一回投票の行われる10月5日まで続きます。
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