2015年7月4日
似て非なるスペイン語とポルトガル語で大いに違う表現の一つが机(escrivaninha, carteira)と椅子。
スペイン語でescribaniaは書き物机という意味があるものの、一般にはescritorioと言います。
で、同じ綴りのescritorioはポル語では事務所のことで、事務机の意味はあるものの、エスクリトリオと言えば会社の事務所を指します。で、机がエスクリバニャとカルテイラ。
スペイン語でカルテーラ(cartera)と言うのは札入れ・財布の事で、全然意味が違います。
カデラ(cadera)はスペイン語では腰や臀部のことで、これを乗せる場所=椅子だからポル語では
cadeiraなんでしょうが、こうした違いは覚えるまではかなり混乱します。
で、今週の言葉をcadeiraにした理由は、小さなcadeiraと言う意味のcadeirinha(カデイリニャ)即ち
チャイルドシートが大きな話題になったからです。
6月17日にスクールバスでのチャイルドシート使用が義務付けられました。
ところがブラジルでは普通、スクールバスは学校が運営するのではなく、中小零細の業者が安い運賃で請け負っているケースが多く、チャイルドシートを導入するコストや、狭い社内にフィットしないと言った問題が噴出、サンパウロ市のDia Municipal do Transporte Escolar(スクールバスの日)にあたる7月1日、スクールバス運転手約3500人がストライキを起こし、行列をなして市内を走り回ってまたまた大渋滞を発生させました。
下の図で示されているように、新しい規則では、0歳から7歳まで年齢に応じて違うタイプのシートを
取り付けるように、とのことで、実際には日本で言うバスでなく、バンタイプの車種が主なTransporte Escolarは社内も狭く、こうした追加設備を加えると、却って緊急時の身動きがとりにくくなる等、もっともな反論もあって、これが本当に必要な措置なのか?疑わしいと思います。
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ところでパウリスタ大通りで行われていた自転車専用道cicloviaの工事が完成し、先週日曜に完工の
お祝いと同時に、市長の指示で初めて同通りの自動車規制が実施され、完全歩行者(+自転車・スケボー)天国が実施されました。
南米の主要都市では、日曜日に目抜き通りを封鎖して自動車の通行を止めて歩行者や自転車に開放していますが、これまでサンパウロでは車線の一部を自転車専用道にするに留まっていました。
しかし、先週日曜の実験では、これで他のエリアでどの程度の渋滞が発生したかをチェック、大きな
問題が無いと判断されれば、今後制度として日曜の自動車乗り入れが実施されることになりそうです。
📷 いままでの日曜日
📷 完成した自転車専用レーン
今週はルセフ大統領が訪米を果たし、オバマ大統領との面談をはじめ、米国での各種行事に参加して
健在ぶりをアピールしていましたが、ペトロブラス関連汚職事件を始め、そのほかにもスキャンダルが
暴露されており、大統領の椅子は必ずしも安泰でなくなりつつあります。
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