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執筆者の写真Kaz Suzurida

パラグアイの言葉 campesinos(カンペシーノ)=農民 英:farmers 葡:camponês

2017年7月22日

先週から国会周辺で地方の農民が政府に対する抗議運動を行っていました。 http://www.lanacion.com.py/politica_edicion_impresa/2017/07/21/campesinos-se-rehusan-a-entregar-documentos-y-exigen-condonacion/

パラグアイの農民運動に関しては、抗議する農民の主張にも不可解な部分があって、まだ分析が出来ていないので、コメントは控えますが、元農牧大臣がラジオでのインタビューで農民への国による指導が不十分とコメントしており、貧困を抱える農村部と裕福な都会との格差が問題であろうことは理解できます。

しかし、このインタビューでも言われているように、牧畜農家は概して裕福であり、栽培農家は貧しいという一般的構図があるようです。勿論、牧畜でも広大な牧場を持つオーナーと、そこで働く使用人とでは全く生活水準が違いますし、1,000ヘクタール以上の耕地で大豆や小麦などを作る栽培農家と、辺境の地で10ヘクタール以下の土地に雑豆やキャッサバ芋等を作って糊口をしのぐのとでは、同じ栽培農家でも全くレベルが違います。


従ってパラグアイでは一括りに農民という言葉で、農牧業に従事する人を区分することは不可能であり、南米各国で必ず政府と衝突する貧困格差問題も、農家=貧困層という単純な図式では説明できないことをご理解ください。


先週ご紹介した農牧産業博覧会は明日までの会期で今年は60万人を集客し、1億6千万ドルの商談を纏めたと各紙が報じていますが、この売り上げの多くは牛や羊・馬などの牧畜関連の商談で得られたもので、畜産業界が如何に盛り上がっているか、は会場に出向いて行かなくても判ります。

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農業以外の産業を振興することで、貧富の格差を是正したいという政府の方向性も明らかであり、農家への啓蒙と共に農村部への産業誘致も引き続き重要な国の課題をいえる訳です。

ところで、日常生活でカンペシーノという単語を使うのはパンの種類であり、南米でパン・カンペシーノというと以下の様な大ぶりの丸いパンのことを指します。薄切りに切ったこのパンに、パラグアイ特産のハムやチーズを挟んで食べると絶品です。土地が豊かなので小麦の出来も良く、パンが甘くておいしいのもパラグアイの特徴です。

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今週は、アスンシオンの象徴的な建物特集という記事がabc color紙デジタル版に掲載されましたが、ここに登場する建物が象徴的かどうかは別にしても、360度カメラで撮影された映像をクリックするとアスンシオン中心街の景色が俯瞰できます。こういう街という体験が出来ますので、是非お試しください。

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