トランプ大統領の来日で盛り上がっている令和の日本、非常に重要なニュースも無視されがちです。年金の財源不足を金融庁が認めたお話。
全く同じタイミングで、パラグアイでも医師の年金制度に関して国と医療従事者との間で大きな問題が発生しています。
この記事によると、30年間勤務実績のある医療従事者は60歳で引退し、直前の給与の75%を受けられる年金制度に関して、国は財源不足から減額を前提に制度の変更を図ろうとしており、これに対抗して医療従事者たちはBrazos caídos(腕を下す=ストライキ)を辞さないとの強硬姿勢を見せているというもの。
60歳以上の人口比率が男女ともに5%以下、正三角形に近い人口ピラミッドを持つパラグアイの年金制度は実に羨ましいもので、IPS(Instituto de Previsión Social=社会保障庁)に積み立てを行っていれば、勤続20年を超えれば年金の受給資格が発生します。(受給金額は引退年齢と勤続年数で異なります。)
今回話題になっている医療従事者のケースでは、引退しても直前給与の75%もの高額年金の妥当性が問題になっていると理解しますが、いずれにしても金属30年以上、60歳になれば年金有資格者としての身分は保証すると国側も名言していますので、70歳以上までも現役で働くことを要求する日本政府とは随分違います。
もっと早くパラグアイの事を知っていれば、と思えなくもありませんが、社会保障制度も含めて、自国の制度についてちゃんと理解をしておくことが重要と感じさせるニュースです。
また、日本では北海道で39℃を超える猛暑となったとのことですが、冬を迎えるパラグアイは例年よりも雨が多く、気温も低い日が続いています。川沿いエリアの住民の多くは床上浸水で生活が困難になっており、アスンシオンでも国会周辺に仮設住宅を建てて厳しい生活を強いられています。
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社会制度の疲弊も天候不順も元をただせば人間活動のなせる業であり、腕を下すのではなく、むしろ腕まくりをして困難に立ち向かわなければなりません。
今週は我らが石田駐パ大使閣下が水害のあった南部地区を視察に行かれたとの報道も出ていました。
また硬い話ばかりとなりましたので、肩の力を抜く話題。
ブレグジットが問題になっているイギリスの、90年代の人気グループOasisの名曲WonderwallをパラグアイのミュージシャンNéstor Amarilla Ojedaが地元言語であるGuaraniに翻訳して発売したとのこと。日本語に文法が近いともいわれるガラニ語でのメジャーポップをお楽しみください。
原曲をご存知ない方はこちらからどうぞ。
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